いじめたい。〜俺は女上司に嫌われている〜(1)
単話
作家:しろいしお
29ページ
「白川さん仕事もできて優しくて美人なんて完璧だよな」
「優しく叱られたいわ」
’白川さん’は管理部のエースで、男性社員から一目置かれる存在
今日も変な妄想を繰り広げる同僚たちに喝を入れる
「有馬くん これ落としてましたよ」
突然白川さんが渡してきたのは、ずいぶん前になくしたハンカチ
なんかいい香りがする わざわざ洗ってくれたのか?
「ありがとうございます」
「お礼なんていいです。偶然拾っただけなので」
白川さんはなぜか俺にだけ妙に冷たい
今日もいつも通り、つんとした態度をとられてしまった
その日の帰り道 途中でジャケットを忘れたことに気づき会社に戻る
オフィスに近づくと誰かの声が聞こえてきた まだ誰か残業しているのか
気になってドアのガラス越しに中を覗くと
そこにいたのは… 白川さん…!?
俺のジャケットを抱きしめて、俺の椅子に座って 一体何を…